冷硬鋳鉄(HRC50-65)轧辊・カムシャフト加工向けCBNチップ選定と工程安定化
UHDは、冷硬鋳鉄(HRC50-65)の轧辊、カムシャフト、ポンプケーシング、耐摩耗部品の加工に向け、強断続・重負荷荒加工用のUSN100と、連続・軽断続仕上げ用のBN91を使い分けるCBNチップ選定を提案します。欠けや脱落のリスク低減、表面品質と寸法の安定化、量産加工における工程管理を支援します。
冷硬鋳鉄は、圧延ロール、カムシャフト、ポンプケーシング、ライナーなどに用いられる高硬度かつ脆性を伴う材料です。硬質層の不均一性、鋳造欠陥、断続形状は、荒加工時の欠け・チッピング・CBN層の脱落につながることがあります。一方、連続切削を中心とする仕上げ工程では、工具寿命、寸法、表面品質のばらつきを抑えることが重要です。
UHDは、1種類のチップで全工程を担わせるのではなく、断続強度と工程目的に応じて選定する考え方を提案します。強断続・重負荷の荒加工には耐衝撃性を重視したIntegral Brazed CBN Insert Series / USN100、連続または軽断続の半仕上げ・仕上げには安定した耐摩耗性を重視したFull Face CBN Insert Series / BN91を適用します。
この工程別の使い分けは、量産における非計画停止の抑制、表面・寸法の安定化、および「研削から旋削へ」の工程検討を支援します。
冷硬鋳鉄材におけるCBNチップ選定表
| 材料硬度 | 代表的なワーク | 加工条件 | 推奨シリーズ・材種 | Vc (m/min) |
f (mm/rev) |
ap (mm) |
選定のポイント |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 冷硬鋳鉄 (HRC50–65) |
冶金圧延ロール、スラリーポンプケーシング、ライナー | 重負荷荒加工、強断続 | UHD Integral Brazed CBN Insert Series → USN100 | 50–100 | 0.15–0.40 | 0.5–3.0 | 耐衝撃性を重視。硬質層の脆性や鋳造欠陥による衝撃に対応し、欠け・脱落による停止リスクの低減を優先。 |
| 冷硬鋳鉄 (HRC50–65) |
圧延ロール仕上げ、インペラ、ロールクラッシャー用ライナー | 半仕上げ・仕上げ、連続または軽断続 | UHD Full Face CBN Insert Series → BN91 | 80–150 | 0.08–0.20 | 0.2–0.8 | 大きなCBN貼付面積により、連続切削時の耐摩耗性と寿命の一貫性を重視。量産仕上げや研削代替の検討に適応。 |
工程導入で確認したいポイント
荒加工:衝撃要因を把握する
断続形状、硬質層のばらつき、砂穴・巣などの欠陥部を確認します。欠けが継続する場合は、まず切込み・送りの急変や工具経路を見直し、負荷を安定させます。
仕上げ:余肉と剛性を安定させる
BN91による仕上げでは、余肉の変動、ワークの突き出し、把持剛性が表面品質と寿命に影響します。均一な取り代と安定したクランプ条件が基本です。
試切:失効形態から条件を調整する
初回は保守的な条件から開始し、欠け、脱落、逃げ面摩耗、表面の傷や寸法変動を記録します。評価結果を基に、Vc、f、apを段階的に調整して工程条件を標準化します。
適用範囲と技術協同
USN100は強断続の荒加工向けであり、最終仕上げ面を最優先する工程には専用の仕上げ用構成が適します。BN91は連続・軽断続加工向けで、強い断続衝撃や大きな不均一余肉を伴う荒加工には推奨されません。UHDでは、ワーク材質・硬度、冷硬層、加工余力、機械・ホルダー仕様、既存工具の損傷状態を基に、遠隔での選定および試切条件の確認を支援します。
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