超硬合金ロールおよびロールリングの加工では、加工代、切削負荷、断続切削の有無、要求される表面品質に応じてPCDインサートの材種を選ぶことが重要です。UHD(Henan UHD Ultrahard Tools Co., Ltd)の全貼面PCDインサートは、連続したPCD切削面を活かし、粗加工から半仕上げ、仕上げまでの条件に合わせた材種選定を支援します。
全貼面PCDインサート(Full Face PCD Insert)は、全面に配置された多結晶ダイヤモンド(PCD)複合層と超硬合金基材を一体化した切削工具です。切削面に連続したPCD作業層を持つため、使用状態に応じて複数のコーナーを使い分けることができます。
超硬合金ロール加工では、一般的な超硬工具で摩耗が早い場合や、安定した量産加工を維持したい場合に、PCDの耐摩耗性を活かした選択肢となります。実際の適合性は、ロール材の組成・硬度、加工方法、設備条件および切削パラメータを踏まえて確認します。
| PCD材種 | PCD粒度の特徴 | 選定の着眼点 | 推奨加工段階 | 超硬合金ロール加工での用途目安 |
|---|---|---|---|---|
| YD010 | 細粒ダイヤモンド粒子 | 耐摩耗性と表面品質を重視 | 連続仕上げ加工 | 安定した連続切削条件で、仕上げ面の要求がある加工 |
| YD025 | 中粒ダイヤモンド粒子 | 耐摩耗性と耐衝撃性のバランス | 半仕上げ加工 | 加工安定性と切削負荷の両方を考慮する一般的な加工条件 |
| YD302 | 粗粒ダイヤモンド粒子 | 比較的大きな切削負荷への対応を重視 | 粗加工 | 大きな加工代を除去する工程や、負荷を伴う粗加工条件 |
※上記は材種選定の基本的な目安です。最終選定は実際の加工条件に基づいて行ってください。
PCDインサートの選定では、粒度だけで判断せず、加工対象と設備を含めた条件を整理することが必要です。
大きな加工代や比較的高い切削負荷が想定される場合は、粗粒タイプのYD302を検討します。工程全体の負荷、設備剛性、切込みおよび断続性を確認したうえで適用します。
耐摩耗性と耐衝撃性の両立を求める半仕上げ工程では、YD025が選定候補です。粗加工後の残し代、切削の安定性、次工程の仕上げ条件とのつながりを考慮します。
安定した連続切削で耐摩耗性と表面品質を優先する仕上げ工程では、細粒タイプのYD010を検討します。目標面粗さと加工余量に合わせて刃先仕様も確認します。
以下は全貼面PCDインサートシリーズの代表的なISO仕様です。記載のない形状、寸法、取付穴、特殊な外形については、加工条件に合わせた非標準仕様の確認が可能です。
| ISO | L | φIC | S | R |
|---|---|---|---|---|
| RNGN040400 | 4 | 4 | 4.76 | — |
| RNGN050400 | 5 | 5 | 4.76 | — |
| RNGN090400 | 9.525 | 9.525 | 4.76 | — |
| RNMN120400 | 12.7 | 12.7 | 4.76 | — |
| RCGN090700 | 9.525 | 9.525 | 7.94 | — |
| RCGN120700 | 12.7 | 12.7 | 7.94 | — |
| RNMN150700 | 15.875 | 15.875 | 7.94 | — |
| RCGX060500 | 6.35 | 6.35 | 5 | — |
自動化設備、専用ホルダ、特殊なロール形状など、標準インサートでは対応しにくい条件に対して、UHDは用途に応じた仕様検討を行います。
PCDは、すべての材料・工況に一律に適するものではありません。高温になりやすい鉄系材料の加工、強い断続衝撃を伴う加工、または材料情報が不明な場合は、事前の工況評価が必要です。
UHDでは、工件図面、材料情報、現用工具、加工パラメータ、設備条件、目標サイクルおよび表面品質の情報をもとに、YD010・YD025・YD302の材種選定、インサート構造、刃先仕様の確認を支援します。超硬合金ロール加工に適したPCDインサートを検討する際は、実際の加工条件と合わせてご相談ください。
加工対象物、数量、および必要な工具についてお知らせください。弊社チームが最適なソリューションをご提案いたします。