家 > 知識 > HRC55–62焼入れ主軸の硬旋削用CBNインサート選定|粗・仕上げ加工の比較 | UHD

HRC55–62焼入れ主軸の硬旋削:CBNインサートを粗加工・仕上げ加工で選定する方法

2026-09-22
解決
UHDが、40Cr・42CrMo・GCr15のHRC55–62焼入れ主軸に向け、Integral Brazed CBN Insert Series、Coated CBN Insert、Solid CBN Insert Seriesの耐衝撃性、除去効率、寸法安定性、表面品質を工程別に比較します。
HRC55–62に焼入れされた主軸の軸頸、フランジ、オイルシール部、溝加工向けCBNインサートの工程別選定イメージ

40Cr、42CrMo、GCr15をHRC55~62まで焼入れした工作機械主軸では、硬旋削における工具選定が加工の安定性を左右します。とくに、軸頸・フランジ・オイルシール部・逃げ溝などが混在する主軸では、粗加工から仕上げ、溝の成形までを単一のインサートで対応しようとすると、耐欠損性、加工能率、寸法の再現性の間で妥協が生じやすくなります。

UHD(Henan UHD Ultrahard Tools Co., Ltd)は、工程ごとの負荷と品質要求を分けて考える「工程分担型」のCBNインサート選定をご提案します。実際の仕様は、余肉、断続切削の程度、ワーク保持・設備剛性、要求寸法および表面品質を確認したうえで判断します。

焼入れ主軸の硬旋削で発生しやすい課題

断続・重負荷による欠損

段差、フランジ、R部の通過や余肉変動は切削衝撃を増加させます。粗車で刃先強度が不足すると、チッピングやコーナー欠損が起こり、工具寿命のばらつきにつながります。

粗加工と仕上げの要求差

粗加工では余肉除去と耐衝撃性が重要である一方、軸頸やオイルシール部の仕上げでは、寸法・円筒度・表面状態の安定した管理が求められます。

溝部の成形不安定

逃げ溝やシール溝は振動、切りくずの滞留、刃先への局所負荷の影響を受けやすい部位です。汎用インサートでの無理な溝加工は、毛羽立ちや形状不良の要因になります。

選定の基本:加工工程ごとにCBNインサートの役割を分ける

HRC55~62の焼入れ主軸を安定して硬旋削するには、CBN材種だけでなく、インサートの構造、刃先処理、加工部位、切削負荷を一体で検討することが重要です。UHDでは、以下のように粗加工・仕上げ・高精度部位・溝成形を分担させる構成を基本としています。

工程・目的 推奨シリーズ 主な対象部位 選定の着眼点
重負荷粗加工
余肉除去・断続対応
Integral Brazed CBN Insert Series
整体ろう付けCBNインサート
軸頸、フランジ、R部 衝撃を伴う加工、余肉変動、大きな切削負荷への対応を優先
量産仕上げ
寸法・表面の安定化
Coated CBN Insert
コーティングCBNインサート
軸頸、オイルシール部 乾式高速仕上げにおける寸法再現性と表面品質の管理を重視
高精度仕上げ
厳しい品質要求への対応
Solid CBN Insert Series
ソリッドCBNインサート
高精度軸頸などの重要部位 より高い加工安定性、形状精度・表面の一貫性が必要な場合に検討
溝・成形加工
逃げ溝・シール溝の加工
CBN Grooving Insert Series
CBN溝入れインサート
逃げ溝、密封溝 溝底・側面の形状安定性と、毛羽立ち・欠損リスクの低減を考慮

主軸の代表部位別:CBNインサートの適用ポイント

軸頸

粗車では段差や余肉の影響を見ながら耐衝撃性を優先し、仕上げでは要求公差と表面状態に合わせてCoated CBN Insertを選定します。高精度主軸の重要軸頸では、Solid CBN Insert Seriesを含めた検討が可能です。

フランジ・段差・R部

断続的な当たりや切込み変化が起こりやすいため、粗加工ではIntegral Brazed CBN Insert Seriesを中心に、刃先強度と実際の保持剛性を踏まえて構成します。

オイルシール部

装配性能に関係する寸法と表面状態を安定させるため、仕上げ工程を独立して管理します。乾式硬旋削の条件では、Coated CBN Insertによる安定した仕上げを検討します。

逃げ溝・シール溝

溝幅、深さ、底R、側面品質などの形状要求に応じ、CBN Grooving Insert Seriesを使用します。専用の溝入れ構成により、汎用工具での加工時に起こりやすい振動や成形ばらつきへの対応を図ります。

導入時に確認したい選定条件

同じHRC55~62の主軸であっても、最適なCBNインサート構成は加工条件によって変わります。再現性のある選定のため、以下の情報を工程ごとに整理することを推奨します。

  • ワーク情報:材質、実硬度、熱処理状態、加工前の余肉、加工部位の形状
  • 加工内容:粗・半仕上げ・仕上げの区分、連続/断続切削、切削方向、溝の寸法・形状
  • 設備条件:旋盤・治具・チャックの剛性、主軸出力、振れ、クーラント使用の有無
  • 品質要件:寸法公差、円度・円筒度、表面品質、量産時の交換管理方法
  • 生産計画:ロット、目標サイクル、標準品対応の可否、専用成形工具が必要な部位

よくあるご質問

HRC55~62の主軸で、欠損を抑えながら硬旋削を安定させるには?

断続の程度、余肉、加工部位の形状、保持剛性を確認し、粗加工には耐衝撃性を重視した整体ろう付けCBNインサートを配置することが基本です。刃先形状と切削条件は、実加工での負荷に合わせて調整します。

粗加工の除去効率と仕上げの寸法・表面品質は両立できますか?

一つのインサートにすべての役割を持たせるのではなく、粗加工と仕上げを分けることが有効です。粗工程は耐衝撃性と余肉除去を優先し、仕上げ工程はCoated CBN Insertなどで寸法と表面の安定性を管理します。

逃げ溝・シール溝の毛羽立ちや形状ばらつきにはどう対応しますか?

溝幅・深さ・底部形状に適合するCBN溝入れインサートを用い、溝加工を独立した工程として設計します。ワークの剛性や切りくず排出も考慮し、必要に応じて専用の成形工具を検討します。

主軸加工条件に合わせたCBN工具構成へ

UHDは、CBN材料開発、デジタル化された生産体制、精密検査を基盤に、標準CBNインサートから非標準の成形工具まで対応します。焼入れ主軸の図面、材質・硬度、加工部位、現行工具の課題、生産条件をご提示いただくことで、粗加工・仕上げ・溝加工を含む実用的な工具構成の検討を支援します。

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